キーが騒がしいな・・・

 

 

初めてのタイピングクリニック


この夏、僕は生まれて初めてタイピングクリニックへ行った。

最近の僕には、あるのっぴきならない悩みがあったのだ。

 

クーラーの効かぬ待合室での長い待ち時間を終え、ようやく問診が始まった。

「先生、どうにも最近指が疲れやすくてタイピングの練習が長続きしないんです。友達に比べても・・・僕はせいぜい1日20分くらいしか打てないのです。」

 

先生が席に着くや否や僕は現在の窮状を訴えた。

先生は僕の愛好しているタイピングソフト、練習方法や環境などについていくつか質問し
実際の打鍵を見た後、おもむろにこういった。

 

「ふむ・・・打鍵をしたままヘッドフォンをはずしてみてくれないか?」

「・・・ほら、君の指とキーボードが泣いている」

 

ーそう、僕はあまりにがっちゃがっちゃ打っていたのである

 

「これじゃあ、指がZO☆N☆BIになっちゃうわけですわハハハ・・・」

ところで打鍵しながらどうやってヘッドフォンをはずしたのかは謎である。

 

 

脱力とはなにか

 

「もっと力を抜いて打てばいいってことですか??」

 

「力を抜くという言い方はおおざっぱすぎる、つまりレベルに合わせて段階的に脱力の練習を・・・」

「なるほど!LV5.4.3.・・・と力のスケールを落として最終的にキーの反応するギリギリの力で押すことですか?」

 

「違う、と思う、そういう方向で極めている人がいないとも言えないのがこの世界の怖いところだ。」

「まあ私が言いたいのは自分の力み(りきみ)を細かく分析して無駄な力みをなくす、ということなのじゃ」

 


じゃあ力みって??

 

先生はタイピングの力み力学2002という薄い本を取り出し、ぱらぱらとめくった後一つのページを見せてくれた。

 

 

心的要因による力み

力の拮抗している相手との対戦やノーミス、新記録挑戦などによる緊張、打ちづらいワードが出たり、ミスが続けて出てしまった時などに無駄な力が入ってしまっている。
ひどいと指が硬直してしまい、力は入っているのにキーが押せないという現象が起きてしまう。


打鍵時の力み

1,キーを押す指の力み
思い切り底打ちしている場合など(ンッターン!)

 

2,キーを押さない指の力み

特に撫で打ちの時など

最小限の動きにとどめようとする際は打たない指が必要以上に力んでしまう場合がある(※個感)

 

 

なるほど…わかったようなわからないような・・・

 

「しかし、これが分かったところでどうすればいいんですか?例えば心的要因については・・・」
「それならこの文章を200回繰り返し読んでごらんなさい」

先生は部屋に飾られた小さな額を指さした。そこには筆ペンで子どもが書いたような字で、こう書いてあった

 

【数字にとらわれないで、でも参考にして。(タイピングの神様美空ひばり)】

 


「・・・・???」

「つまり、いい結果にせよ悪い結果にせよ、結果だけにとらわれず、なぜその結果になったのか考えることが大事ということなんだな」

「考えるということ自体が成長につながるカギであり」
「僕、多分このタイピングの神様よりは早く打てると思います」

「ふむ、大した自信だ、しかし力んでしまっているようではまだまだ美空ひばりを抜くことはできん。」

「というと?」

「タイピングの神様を超えるには力みを抜く・・・カみをぬく・・・かみを…抜く「髪ぶち抜くぞ、ハゲ」

「ふむ、エリシャがきいたら激怒しそうな発言だ」

 


・・・・ここで文章は途切れてしまっている。あとは自分の目で確かめてくれ!!

 

 

終わりに

 

くぅ~疲れました!
水平方向の改善であるいわゆる最適化に対して垂直方向の最適化ともいえる撫で打ちの研究中に発狂して殴り書きましたが、力尽きました。
最適化自体、個人ごとに答えが違うのですが、私は実際にキーに対して指を持ち上げすぎ、たたきつけてしまう癖があるので最近は撫で打ちを意識して練習しているところであります。
しかし撫で打ちに慣れてないとはいえ、以前と比べてめちゃめちゃ指が疲れてしまい、結果脱力って何ぞやという迷宮<ラベランス>にトラワレテしまったのである。

最後まで読んでくれてありがとうございました。