子どものころの未解決な思い出
※本記事は
タイパー Advent Calendar 2022 - Adventarの9日目の記事となります。
目次
はじめに
小さいころは知らないことが多くて
まあいいか、と流してしまっていたが
よく考えたらいまだによくわからないことがいっぱいあった。
今回はその中の一部を紹介します。
※未解決なのでオチの無い話です。昔の話なので会話の内容など記憶を頼りに再構成しています。
いろはうた
ある中学1年くらいの夏休み
一人で留守番をしながらゲームに没頭していると家の電話が鳴った。
ディスプレイを見てみると母方のひいおばあちゃん*1からの電話であった。
・・・なんだか嫌な予感がした、ひいおばあちゃんから電話がくるのは私が知る限りで初めてであったからだ。
p「もしもし?」
「あぁpogiか・・・。母さん(pogi母)はいるか?」
p「今家族旅行でいないよ。*2たぶん明後日の夜くらいには帰ってくるはず、どうしたの?」
「そうか・・・・」
(なんか声のトーン暗いな・・・)
わずかに考えたような間が空いた後に曾祖母はこう切り出した
「あのな、お母さん帰ったら伝えてほしいことがあるんだ。
絶対に間違えてはいけないから、メモを持ってきな。」
・・いよいよ不安である、いったい何の用事なのか、僕は急いで近くにあったチラシとボールペンを持って電話口に戻った。
「いいか?一度しか言わんから、間違えるんじゃないよ。」
という謎のプレッシャーをかけられドキドキしながら身構えていると
「い、ろ、は、に・・
(!?え…?ただのいろは歌!?)
「ほ、へ・・・
(うわ、これやっぱりいろは歌だ。メモいらないし、すっごいゆっくりだけど、最後まで聞くの?早くゲームやりたい・・)
と、油断した時である
「と、ち、り、ん、ぬ」
(ん!?)
「る、を、わ・・・」
(言い間違えてる?・・・一応メモを取っておこうかな・・?)
「か、よ、ん、た、れ」
(また言った!変なところで「ん」って、ちゃんと続いてるしこれ間違えじゃないっぽい)
急いでこれまでの分もメモを取る
―― 一度しか言わんから間違えるんじゃないよ――
さっきのひいおばあちゃんの言葉が今になって妙に怖く感じる。
そのままメモを続け、手元に出来上がったいろは歌は、7,8か所ほど「ん」やその他のよくわからない挿入のある異質ないろは歌になっていた。
「いいか、間違えずに、母さんが帰ってきたら必ず伝えるんだぞ。」
と言ってそのままなんの説明もなく電話を切られてしまった。
結局何の用事なのか気になったが、ゲームも途中であり、すぐに考えるのを止めてしまった。
2日後に家族が返ってきたので母親に先のメモを渡すと
じっとメモを眺めた後
「ああ、そう」
とだけ言って、その後は何も教えてくれず、聞ける雰囲気でもなかった。
結局、あれはいったい何だったんだろうか。
いちえんさんち
はじまりは幼稚園年長から小学校1年くらいの頃である。
そのころはよく兄と一緒にファミコンをやっていた。*3
スーパーマリオ3*4がほとんどだったが、
たまにシューティングやレースゲーム、よくわからないRPGなんかもやっていた。
その頃の自分はゲームの内容もよく理解できず、ほとんど兄にやってもらっていたのだが、そのRPGゲームは子供にとって難易度が非常に高く、兄と二人がかりでも全然進めなかったのをよく覚えている。*5
ある日、苦労してようやく新しい街にたどり着き、ウキウキしながら街を探索していると
今まで見たことのないお店を見つけた。
そのゲーム内のお店は俗にいう道具屋ぐらいしかなく、みな一様に同じアイコンだったのだが
そのお店には
数字の1に見えなくもない・・?
というようなマークがついていた。
横で見ていた兄に「これなんだろ?」と聞くと
兄「ああ、それは”いちえんさんち”だよ」
p「いちえんさんち?ってなに??」
兄「いいから入ってみなよ」
と言う。
当時は知らない言葉が多かったのでまた知らないだけでそういうお店があるのかな?とおもい、入ってみると、これまでと同じ道具屋の品ぞろえでがっかりした。
p「なんか、どうぐしか売ってない・・」
兄「そういうもんだよ、いちえんさんちは」
(そういうもんなのか・・・)
ちなみに「いちえんさんち」の発音は「鈴木さんち」とかいう発音とは違い
一円玉のいちえん、と産地直送のさんち、が組み合わさったようなものだった。
それからしばらくいちえんさんちの話はなく、それだけであれば聞き間違えか何かだと思ったのだが、小学4年生くらいのころに、何の話の流れか不意に兄が
「隣町にいちえんさんちがあるんだぜ」
と言い出した。
すっかり忘れていた”いちえんさんち”だったが、まさか現実にあると思ってはいなかったので非常に驚いた。
どんな店なのか見てみたい、と早速兄の言った場所へ向かうことにした。
しかし、兄は曖昧な場所の情報しか教えてくれないうえに、めんどくさいとの理由で頑なに同行を拒んだ。
仕方なく一人自転車をこいで隣町まで行ったものの、付近には普通の住宅があるだけで夕方まで探し回ったがついに
”いちえんさんち”を見つけることができなかった。
帰宅して兄にそのことを話すと
「ああ、いちえんさんち、いまはやってないんだよ。元々いちえんさんちだったから、今は普通の家みたい」
と言われてしまった。嘘くさいと思い質問したが分かったのは以下のことだけだった。
- 一円さん、という人名ではないこと
- 雑貨屋みたいな小売店?らしきもの
- 噂で聞いただけなので正確な場所は兄も知らない
その後も冒険がてら、たまに探しに行ったが*6結局”いちえんさんち”が見つかることはなかった。
今思うと手の込んだ兄のいたずらだったのかもしれない。
もし、いちえんさんちについて何か知っている人がいたらぜひ教えてほしい。
隠し部屋
pogiの実家は自分が年長のころに建てたもので、母が26歳の時であった。
この家について母は、一度
「この家には秘密があるんだよ、ぐへへ」(意訳)
と言った事があったが、秘密っぽいものはわかりやすい隠し部屋風な物置*7が一つあるばかりで、お茶目な母の言葉を私はまったく信じていなかった。
初めから兄弟それぞれの部屋が決められていたらしいのだが、非常に運がよいことに自分は一番大きな部屋を割り当てられることになった*8
【部屋間取り図】
自分の部屋を使いだしたのは小1から。格差エグい
まったく気にも留めていなかったのだが、この部屋には当初から父の私物であろうまあまあ大きなスピーカーが壁際に2本おいてあった。
中学生になったころ、健全男子の例にもれず色気づき観葉植物*9などを部屋で育てることにした。
ちなみに彼の名前ははっぱちゃんである。
ある日はっぱちゃんの水やりの時に、誤ってスピーカーの裏に水をこぼしてしまった。
慌ててスピーカーを移動させると
なんと、スピーカーの裏の壁に見たことのない電気のスイッチがあった。
なんだこれ??と思いスイッチを押してみたが特に変化はなかった。
もちろん、中学生の自分がこんな面白そうなものを放っておくわけはないのである。
家族の留守中になればスイッチを入れて家じゅうを探索した。
電気が点くのであれば夜にならないと見えないのかもしれない、と家族がリビングにいる隙に2階を真っ暗にして探したりもした。
そしてついに、両親の部屋の押し入れの天井板のうち1枚の隙間から光が漏れているのを見つけたのである。
部屋に戻ってスイッチを切ると光は消える、間違いなくこの場所の電気のスイッチだった。しかしいったい何のためにこんな場所に・・・。
押し入れには布団やら衣装ケースやらがぎゅう詰めであった為、家族不在の休日に改めて調べることにした。
苦労しながらも押し入れの中身を取り出し、押し入れに入り天井に触れると、光が漏れてい天井板がスッと持ち上がった、そのまま顔をのぞかせると、電球がつるされた天井裏の部屋があった。
が、
ただ、殺風景な空間が広がるばかりで他に何もなく、がっかりしたのを覚えている。
家を建てるときに何か必要でこういう場所を作るのだろうか??
よく分からなかったが、母に
「そういえば家の秘密の場所見つけたよ、2階押し入れの天井裏」と伝えると
母はニヤリとして
「 あ と 二 つ 秘 密 が あ る か ら 探 し て ご ら ん」
その言葉が本当だったのかはわからないが、それ以降は特に秘密を見つけることはなかった。
勘ではあるが、もしあるとしたらもう一つは1階和室当たりにあると思う。小さいころ母親とかくれんぼをしたとき、明らかにすべて探したはずの和室から出てきたことがあったからだ。
結果的にただの天井裏ではあったのだが、想像力をかきたてる、いい経験だったかもしれない。
終わりに
最後まで記事にお付き合いいただきありがとうございました。
結局何だったのか、というオチの無いはなしでしたが、
こちらが教えてほしいくらいです。
タイパ―アドカレ2022、10日の記事は
TEA_Rさんの
です!!
*1:ひいおばあちゃんは自分が高校生まで健在で玄孫まで見ているツワモノである。
*2:今考えると少し変だが、我が家の家族旅行は自由参加型で、留守番を選ぶと1日当たり食費として1万円のお小遣いがもらえた。このためpogiは旅行のたびに一人留守番を選び、新作ゲームを買って一日中遊ぶというのがいつものパターンであった
*3:兄は中学で一度グレてしまい、そこからあまり遊ばなくなってしまった
*5:当時のゲームは調整不足の超高難度ゲームもよくあった
*6:冒険しすぎて通称”地獄七橋”というところに迷い込み祖母に激怒されたのはまた別の話
*7:両親の部屋のベッド裏、入り口のふすまが下半分埋まったような形になっている
*8:当初兄の部屋になる予定だったが、兄は1階の客間の和室が気に入ったらしく強引に部屋として使っていたため、繰上りで自分が入ることになった
*9:記憶は定かではないが確かツピタンサスかそこらへんだった気がする